2006年05月07日

小さな村同志の交流 ネパール 〜第二章〜

 ツクチェ村民の生活は日本の戦前の生活で、大変厳しい者であったが遠い異国の友を心から歓迎し、喜んでくれた。そのことに調査団全員心を打たれた。

 厳しい生活の裏には深い信仰の力がある。同じ仏教徒であることが特に短時間でお互いをそう理解させたのかもしれない。毎朝ゴンパ(寺院)に手を合わせる光景が生活となっている。そのゴンパには曼荼羅が描かれている。その曼荼羅を描いたのが当時調査団にカトマンズから同行していたサシ・ドージ・トラチャン氏だった。

 調査団員はその曼荼羅の神秘性と極彩色の中に魅了されていった。
「こんな曼荼羅を利賀でも描ければいい」誰からとも無く発せられた言葉は全員の心の中に響き渡った。

 天候不良の為一日1便のフライトが出来ず、ジョムソンのホテルで疲れ果てる調査団を暖かい人柄のタカリーの皆がもてなす。なかなか帰れないストレスは限界に来ていた。

 ようやく日本に帰国した調査団はツクチェ村で見たヒマラヤの雄大さ、曼荼羅の魅力、何よりも村民の心の豊かさを利賀村民に話した。

 利賀の新しいむらづくりの方向性が決まりだしたのもこの時期だった。

 平成元年8月第2回目の調査交流団が派遣された。担当職員と若手職員4名と氏原教授。村制百周年セレモニーの開催と同時に利賀そばの郷の開村式にツクチェ村村長をはじめとする村民を招聘し、又曼荼羅絵師サシ・ドージトラチャン氏らに滞在頂き曼荼羅を描いていただく準備のための訪問だった。

 


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